推進側の主張のひとつである“原発で地域おこし”なんてそうはうまくはいかないことを既存の原発立地地域が教えてくれます。
原発に頼ればなんとかなるという感覚こそが問題。
ついでに言えば、行政の予算が増える=地域が元気になるという感覚も問題。行政主導で地域が元気になったなんて事例はそうそうありません。あったとしてもそれはアイデアが良かったわけで、おカネ=予算があるかどうかは決定的な問題ではありません。
以下は原発立地点からの情報
柏崎市からのメッセージ~原発がきて町がどうなったか~ 2010.2.10
福島県双葉町は原発を誘致しながら財政難に・・・。
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http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000151012080002早期健全化団体の双葉町
2010年03月10日
●10年度の脱却目指す
原子力発電所を抱えながら県内で財政が最も悪い双葉町が9日、町議会に2010年度予算案を出した。同町は財政破綻(はたん)寸前を示す「早期健全化団体」=キーワード=となったため、健全化計画書も同時に提出。早く財政を好転させようと、新たな借金を抑え、経費を節減する姿が強くにじむ予算案となった。(田村隆)
◎事業や手当を圧縮
双葉町は、借金返済の重さを示す実質公債費比率が08年度決算で基準値の25%超の29・4%となり、同団体に指定された。井戸川克隆町長は議会で「(来年秋に出る10年度決算で25%以下を目指し)指定から外されるよう懸命に取り組んでいる」と述べた。
双葉町が取り組むのが、新たな建設事業など「投資的経費」を抑えることだ。町内の総合公園と「ふるさと農道」の整備事業は重点施策ながらも「休止」と位置づけ、新年度に着手しない。また、下水道整備のために過去に高利で借りた借金を低利なものに借り換えたり、県からの貸付金を繰り上げ返済したりする。
人件費、公債費、生活保護費を含む扶助費など、どうしても支出が必要な「義務的経費」も圧縮。職員の期末手当削減、出張日当廃止などを進め、これらの費用が歳出に占める割合はここ数年で随分と下がった=グラフ。
計画書によると、こうした努力によって実質公債費比率は09年度決算で26.5%、10年度決算で24.4%になると見込む。地方債の残高も08年度末の39億円から、09年度末35億円、10年度末32億円に減る見通しだ。計画書は今年度末までに議会の議決を得て、国に提出することになる。
双葉町は東京電力福島第一原発5、6号機があり、かつては豊富な固定資産税に恵まれた。しかし、同税は年々税収額が減っていくため、双葉町の財政悪化につながった。
新年度予算案で、歳入・歳出額は前年度の51億円から56.7億円に膨らんだ。地方税収入を前年度比4億円増の19億円と計上したが、これも原発の設備改修で固定資産税の増収を見込んだもの。町は7、8号機の増設も訴えており、財政好転のためにも原発は不可欠な存在になっている。
◇キーワード
早期健全化団体 自治体財政の健全さをはかる4指標のいずれかが、一定値を超えると指定される。財政破綻のレッドカードを示す「財政再生団体」の一歩手前にあたる。借金返済のための財政健全化計画を作り、外部の財務監査を受ける必要も出てくる。自治体財政健全化法の施行で、2008年度決算から適用されるようになった。
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