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3/26にネット上のニュースサイトに流れたニュースのうち注目した方がいいニュースを以下に転載します。

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放射性物質の「水たまり」除去難航 福島第1原発
2011/3/26 19:53

 東京電力福島第1原子力発電所のタービン建屋地下に高濃度の放射性物質を含む水がたまり、排水作業が難航している。1号機は24日夕に着手したが完了しておらず、2~4号機も手つかず。高い放射線量が作業を阻み、タービン建屋内のポンプを使った本格的な冷却機能の回復も遅れている。一方、使用済み核燃料プールの冷却は、27日にも1~4号機でこれまでの海水から真水の注水へ切り替えを目指す。

1号機のタービン建屋地下の水に含まれる放射性物質の量は、運転中の炉の冷却水の1万倍とみられる。経済産業省の原子力安全・保安院は26日午後の記者会見で「新たに水は漏れ出していないようだが(排水が)いつ終わるか分からない」との見方を示した。

 水は仮設の排水ポンプでタービン建屋内の別の場所に移す。東電は「フィルターで放射性物質をこし出すか熱をかけ濃縮廃液にして量を減らし、ドラム缶に入れて埋設するなどの処理が考えられる」としている。

 東電の武藤栄副社長は26日の記者会見で「放射性物質の濃度が高い水たまりが(冷却などの)作業の障害になっている」と述べた。水たまりは2~4号機のタービン建屋地下にもある。

 過熱が心配される1~4号機の使用済み核燃料プールの冷却では、海水に代わり真水の注入開始を急ぐ。東電は新しいドイツ製コンクリート圧送機で、3号機に核分裂を抑えるホウ酸入り真水も放水する計画。26日午後4時46分には1、3号機に続き2号機の中央制御室の照明を点灯した。

 一方、保安院は26日午後、5、6号機の放水口の北30メートルで国が定めた濃度限度の約283倍の放射性ヨウ素が検出されたと発表した。1~4号機の放水口の南方でも高濃度の放射性ヨウ素が測定されている。2号機の原子炉建屋から水が排水溝に流れた痕が見つかっており、海に出た可能性もあるという。保安院は流れ痕で15ミリシーベルト程度の比較的高い放射線量が検出されたと明らかにした。

http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819691E0E4E2E2E48DE0E4E2E1E0E2E3E39F9FEAE2E2E2
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福島第1原発:累積放射線量2.8ミリシーベルトに

福島第1原子力発電所周辺の累積線量結果 文部科学省は26日、東京電力福島第1原発の北西約30キロ付近の4地点で、23~25日の47~50時間の累積放射線量が1.323~2.829ミリシーベルトに達したと発表した。1時間当たりの線量は24日までより減少傾向にあるが、一般の日本人の人工被ばく年間限度は1ミリシーベルトで、依然高い状態が続いている。

 累積放射線量が1ミリシーベルトを超えたのは、福島県浪江町の3地点と北西約32キロの飯舘村の1地点。浪江町の国道399号沿いで2.829ミリシーベルト、飯舘村で1.727ミリシーベルトなどだった。

 4地点のうち浪江町の2地点と飯舘村は、屋内退避指示が出されている原発から20~30キロ圏の範囲外。原子力安全委員会が定める防災指標は「コンクリート家屋内への退避や現場からの避難」の基準を50ミリシーベルト以上の被ばくが予測される場合としており、文科省は「すぐに健康被害が出るわけではないが、累積放射線量が上がってくれば対策が必要」と説明した。

 一方、北約45キロの相馬市は48時間で0.077ミリシーベルト、南約25キロの広野町は46時間で0.197ミリシーベルト、北西約60キロの福島市は26時間で0.052ミリシーベルト。浪江町と飯舘村周辺の数値が突出し、文科省は「地形や風向きの影響と考えられる」としている。【篠原成行】

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110327k0000m040078000c.html
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福島第1原発:東電「貞観地震」の解析軽視

産総研の研究チームが仮定した貞観地震の震源域と周辺で起きた過去の宮城県沖地震の震源域(産総研の図を基に2010年5月作成)

東日本大震災の発生メカニズム 東京電力福島第1原発の深刻な事故原因となった大津波を伴う巨大地震について、09年の経済産業省の審議会で、約1100年前に起きた地震の解析から再来の可能性を指摘されていたことが分かった。東電は「十分な情報がない」と対策を先送りし、今回の事故も「想定外の津波」と釈明している。専門家の指摘を軽んじたことが前例のない事故の引き金になった可能性があり、早期対応を促さなかった国の姿勢も問われそうだ。

 09年6月、原発の耐震指針の改定を受け、電力会社が実施した耐震性再評価の中間報告書案を検討する審議会。869年に宮城県沖で発生したマグニチュード8以上とみられる「貞観(じょうがん)地震」を、岡村行信委員(産業技術総合研究所活断層・地震研究センター長)が「非常にでかいもの(地震)が来ているのが分かっている」と取り上げた。

 当初の報告書案はこの地震に触れていなかった。東電は「被害はそれほど見当たらない」と答えたが、岡村さんは、宮城県から福島県の広い範囲で浸水したという最新の研究から「納得できない」と追及。その後に提出された報告書案は「(貞観地震と同規模の揺れは)想定内」とし、現在の耐震構造で問題ないとの見方を示した。

 岡村さんは、04年のスマトラ沖大地震のように、幅広い震源域がほぼ同時に破壊する「連動型地震」を想定した対応を求めたが、審議会の事務局は「最終報告書で検討する」という形で収めた。

 ◇専門家「貞観の再来」
 多くの専門家は、東日本大震災を「貞観地震の再来」とみている。同研究所などは05年以降、貞観地震の津波による堆積(たいせき)物を調査。同原発の約7キロ北の福島県浪江町で現在の海岸線から約1.5キロの浸水の痕跡があったほか、過去450~800年程度の間隔で同規模の津波が起きた可能性が浮かんだ。

 東電によると、現地で測定された地震動はほぼ想定内で、地震によるトラブルは少なかった。一方、非常用電源の喪失などの津波被害で、原子炉が冷却できなくなった。

 ◇「『想定外』は言い訳」
 東電の武藤栄副社長は25日の会見で「連動地震による津波は想定していなかった」「(貞観地震に対する見解が)定まっていなかった」と釈明。東電の対応に、岡村さんは「原発であれば、どんなリスクも考慮すべきだ。あれだけ指摘したのに、新たな調査結果は出てこなかった。『想定外』とするのは言い訳に過ぎない」と話す。【須田桃子、藤野基文】

http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110327k0000m040036000c.html
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過酷労働もう限界、両親は不明…原発の東電社員がメール(1/2ページ)
2011年3月26日20時0分

 東京電力の福島第二原子力発電所で働く女性社員が、東電本社の幹部に、現場の状況を電子メールで伝えてきた。事故を起こした企業の社員であり、被災者でもある立場の苦しさもつづっている。両親の行方はわからないという。

 メールを受けた幹部はかつて女性の上司として第二原発で働いていた。幹部からメール転送された東電関係者が、社員の名と所属を伏せて記者に見せた。関係者は「いまの状況で見せることが適切なのか迷ったが、社員の希望でもあり、現場の様子を知る参考にしてほしい」と話す。

 メールの送信日時は23日正午過ぎ。送り主は46歳の事務職の女性社員だ。次のような内容でつづられている。

 「1F(福島第一原発)、2F(第二原発)に働く所員の大半は地元の住民で、みんな被災者です。家を流された社員も大勢います。私自身、地震発生以来、緊急時対策本部に缶詰めになっています。個人的には、実家が(福島県)浪江町の海沿いにあるため、津波で町全体が流されました」

 「実家の両親は津波に流され未(いま)だに行方がわかりません。本当なら、すぐにでも飛んでいきたい。でも、退避指示が出ている区域で立ち入ることすらできません。自衛隊も捜索活動に行ってくれません。こんな精神状態の中での過酷な労働。もう限界です」

 福島第一、第二原発では、2010年7月時点で東電の社員約1850人、関連会社や原発メーカーなど協力企業の社員約9500人が働いている。東電によると、9割が福島県内在住で、そのうちの7~8割は原発周辺の双葉地域の住民。事故後は東電、協力企業の地元社員だけでなく、全国から集められた社員らが交代で作業している。

http://www.asahi.com/national/update/0326/TKY201103260360.html
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国際放射線防護委「被曝限度1~20ミリシーベルトに」
2011年3月26日19時41分

. 国際放射線防護委員会(ICRP)は、原発事故などが起きた後に周辺に住む人の年間被曝(ひばく)限度量は、2007年の勧告に基づき、1~20ミリシーベルトの範囲が妥当とする声明を発表した。日本の現在の基準は、一律に1ミリシーベルト。福島第一原発事故の影響が収まっても、放射能汚染は続く可能性があると指摘し、汚染地域の住民が移住しなくてもいいよう、日本政府に配慮を求めた形だ。

 ICRPは専門家の立場から、放射線防護に関する勧告を行う組織。声明は、21日付で発表された。

 07年の勧告では、一般の人が年間浴びてもいい放射線量を三つの範囲で設定。緊急時は20~100ミリシーベルト、緊急事故後の復旧時は1~20ミリシーベルト、平常時は1ミリシーベルト以下とした。

 今回の声明はこの勧告を紹介したもので、原発事故の影響を受けた地域に住民が住み続ける場合は、1~20ミリシーベルトの範囲内で検討するという考え方を紹介した。この地域も、長期的には1ミリシーベルト以下にすることが目標だとした。

 ICRPは通常、各国の個別事例については言及しない。しかし今回は、「日本で起きた悲劇的な出来事に、深くお悔やみ申し上げます」と述べる異例の内容となった。

 福島県南相馬市の25~26日にかけての1日の放射線量は計0.028ミリシーベルト。1ミリシーベルトを基準とすると、約1カ月で超えてしまう。現在の線量が続くと仮定すると、年間総量は約10ミリシーベルトのため、20ミリまで引き上げた場合は、移住の必要はなくなる。一般的に放射線の被曝量が100ミリシーベルト以下なら、健康への影響は心配ないとされている。

 日本アイソトープ協会の佐々木康人常務理事は「ICRPの基準はもともと、余裕を持って設定している。日本の基準はさらに、厳しめの数値を取っている。1~20ミリシーベルトという数字なら、健康に全く影響はない」と話している。

http://www.asahi.com/national/update/0326/TKY201103260337.html

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ずさん管理「まさか」 作業員、東電に憤り
2011年3月26日 中日朝刊

 福島第1原発3号機で復旧工事の作業員3人が被ばくし、東京電力の下請け会社の作業員からは「なぜちゃんと安全を確認しない」と東電の安全管理体制を批判する声が上がった。仕事をもらう立場として「上から言われればやむを得ない」とあきらめの言葉も出る。

 「東電が大丈夫と言ったんだろう」。1号機で配管の下請け工事をした男性(37)は怒りを隠さない。3号機のタービン建屋地下の床には、高濃度の放射能に汚染された水がたまっていることが判明。男性は元請け企業の担当者から「いずれ復旧工事があるから、準備しておくように」と言われたが「こんなんじゃ、いくら金を積まれてもやりたくない」と憤る。

 震災当時、5号機の原子炉建屋近くにいた男性作業員(62)は「まさか事前の現場チェックをしていなかったなんて」と驚く。

 「マル特」と呼ばれ、放射線レベルが高い原子炉格納容器近くで作業をすることもあったが、フィルター付きのマスク、防護服などを必ず着用した。

 「暑いし、大変だったが、それだけ東電は放射線管理をしっかりやっていたはず」と言う。別の配管工事の男性(51)は「未曽有の事故で情報が混乱したため、注意が足らなかったのではないか」と推測する。

 被ばくした3人のうち、1人は作業を請け負った関電工のさらに下請け会社の社員。電力会社を頂点とする原発ピラミッドでは、さらに底辺にいる下請けが危険な仕事を任されるとの見方は根強い。彼らは「原発ジプシー」と呼ばれ、定期検査ごとに全国各地の原発を渡り歩く。

 その1人で、25年近く働いた男性(74)は「原子炉内のように放射線量が多いところでは、線量計を外して仕事をした。上に『できません』と言いたくないから」と話す。「危険な目には何度も遭ったけれど、けががばれたら仕事が回らなくなる」とも。

 「原発から仕事をもらって恩がある」と話すのは福島第1原発で塗装業者として働く地元、福島県双葉町の男性(61)。「みんな覚悟ができている。そうじゃないと生活できない」と、被ばくの不安を打ち消すように言った。

http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2011032602000019.html
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水たまりの危険性把握していた…東電伝えず

 福島第一原発3号機で作業員3人が被曝(ひばく)した事故で、東電はタービン建屋地下に高濃度の放射性物質を含む水たまりがある危険性を把握しながら、情報共有を怠ったため、作業員が水たまりに注意を払わず、事故につながった可能性があることが26日、わかった。

 東電は18日に2号機タービン建屋地下1階で毎時約500ミリ・シーベルトの放射線量を検出、水たまりに高濃度の放射性物質が含まれる危険性を認識していた。

 しかし、3号機タービン建屋で被曝した3人が24日午前に作業を開始するまでに、2号機に関するこの測定結果は作業員に伝わっていなかった。2号機とよく似た3号機の作業場所に、高濃度の放射性物質が含まれた水たまりがある可能性が伝わっていれば、作業員の被曝は避けられた可能性がある。作業員たちは汚染された水につかって作業を行い、線量計の警報が鳴っても、誤作動だと思い作業を続行した。

 東電福島事務所の小山広太副所長は「情報共有を徹底していれば、3号機の被曝事故は防げたはずで、反省している」と話している。

(2011年3月26日21時13分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110326-OYT1T00421.htm
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原発から30キロ沖も限度上回る 海水に放射性ヨウ素
 
 文部科学省は26日までに、東京電力福島第1原発から約30キロ離れた海域8カ所で海水に含まれる放射性物質を調査。このうち3カ所で原発から排水する際の濃度限度を超えるヨウ素を検出したが、文科省は「人体に影響を与える値ではない」とした。

 原子力安全委員会も「放射性物質は潮流で拡散し、魚や海藻に取り込まれるまでに相当薄まる」との見解を示した。

 文科省は24日、第1原発から約30キロ離れた沖の南北約80キロにわたる8カ所で海水を採取。うち3カ所で海水から1リットル当たりヨウ素40・5~59・1ベクレルを検出した。セシウムはすべて濃度限度を下回った。法令では、ヨウ素の濃度限度は水1リットル当たり40ベクレル、セシウムは90ベクレルと定めている。

 また文科省は26日、第1原発の約30キロ北西の福島県内の屋外6地点で放射線量を測定、このうち4地点で、約2日間の積算線量が一般人の年間被ばく線量限度1ミリシーベルト(=千マイクロシーベルト)を超えたと発表した。最大2・8ミリシーベルト。

2011/03/26 12:54 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032601000285.html

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飯田哲也さん(NPO環境エネルギー政策研究所)が
「「無計画停電」から「戦略的エネルギーシフト」へ」
という文章を3/23に発表したのに続き、
河野太郎議員が自身のブログで「計画停電でいいのか」という記事を書いています。
※「「無計画停電」から「戦略的エネルギーシフト」へ」
http://www.isep.or.jp/images/press/ISEP_Strategy110323.pdf
※河野太郎「計画停電でいいのか」
http://www.taro.org/2011/03/post-962.php


いずれの記事も東電が大口顧客と結んでいる需給調整契約について言及しています。
需給調整契約というのは、河野氏によれば「契約者は、電力需要が逼迫した時に、電力利用を削減する義務を負う代わりに、割引料金が適用される。」という契約らしいです。

河野議員は、そもそもそういう契約を結んでいるのだから計画停電をする前に需給調整契約に基づいた供給抑制をすべきだと言っています。

至極当然ですね。こんな契約しているんだったらこっち使うべきですよね。やっぱり東電は相当パニックになっているのでしょうね。

一方、飯田さんの方は、ここ数日新聞紙面等で騒がれている夏場に電気が足りないなんてことも、一般家庭の節電と需給調整契約の活用で十分乗り切れるという見通しを出しています。

また中長期的に見ても2050年には節電と自然エネルギーで前電力を自給するという目標を立てれば、原発を段階的に廃止していっても十分に電気をまかなえると書いています。

昨日のネット番組でも飯田さんが言ってましたが、
節電と自然エネルギーで電力を100%自給するというプランは、
技術的、経済的にはまったく問題ないけれども、
ただ現在のエネルギー政策と電力会社の独占体制が問題だそうです。

この機会に現在の体制を刷新して世界でまだ実現されていないことに挑戦するほうが面白そうな気がします。

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以下、昨日ブログで紹介したインターネットニュース番組の内容のメモです。

【番組名】
マル激トーク・オン・ディマンド 第519回(2011年03月25日)
特別番組:あえて最悪のシナリオとその対処法を考える

出演:飯田哲也氏(NPO環境エネルギー政策研究所所長)、小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)、松井英介氏(元岐阜大学医学部助教授)、青木理(ジャーナリスト)、宮台真司(社会学者、首都大学東京教授)、神保哲生(ビデオニュース・ドットコム代表)、矢ケ崎克馬(琉球大学名誉教授)
※インターネット上(http://www.videonews.com/on-demand/511520/001784.php)でいつでも見ることができます。ただし全部聞くとなると約4時間かかります。

以下は番組を見て私が作ったメモです。長くなるので何回かに分けて投稿します。

【メモの目次】
番組の趣旨:パニックをあおるための番組ではない。東電や政府は大丈夫と言いながら少しずつ悪い状況になっている。だからこそ現段階で考えられる最悪のシナリオを考えて対処法を考えておいたほうが冷静な思考や対処ができると考えたから。

1.小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)が考える最悪のシナリオ
2.飯田哲也氏(NPO環境エネルギー政策研究所所長)が考える最悪のシナリオ
3.被曝の説明と対処法 その1――矢ケ崎克馬(琉球大学名誉教授)
4.被曝の説明と対処法 その2――松井英介氏(元岐阜大学医学部助教授)
5.原発を可能にしてきた社会を問う――宮台真司(社会学者、首都大学東京教授)ほか

【内容】
1.小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)が考える最悪のシナリオ
可能性を否定できない最悪のシナリオは、原子炉内で水蒸気爆発が起き、大量の放射性物質が放出されることである。具体的には次のようなことが起こる可能性がある。

①冷却作業が間に合わず
→②燃料棒の温度が上がり溶け落ちる(メルトダウン)
→③溶け落ちた燃料棒の熱で格納容器の底が溶けて底が抜ける
→④建屋内にたまっていた水と反応して水蒸気爆発が起きる
→⑤爆発的に放射性物質が放出される
→⑥これがたとえば1号機で起こると、周辺の放射能濃度が高くなるので2~4号機でも作業ができなくなる。
→⑦他の号機もメルトダウンする。

要するに問題は原子炉本体をどうやって冷やし続けていくかという点。そこで最大のネックは被曝環境で作業をやらないといけないという点。次々起きる問題に短時間で対応しなければならない。これは非常に困難な作業である。おそらく現場は大変なパニックになっていると思う。

もし爆発が起こらなくても放射能を閉じ込めるためには膨大な作業をしなければならない。つまり、膨大な人が高濃度の被曝をしながら作業をしなければいけない。しかもそれは長期間にわたる。

2.飯田哲也氏(NPO環境エネルギー政策研究所所長)が考える最悪のシナリオ
もっとも起こりうる最悪のシナリオは、放射性物質が少しずつだがずっと漏れ続けることである。あらゆるところが壊れている中で、安定した冷却機能を復活させることができるのかが疑問。

具体的には
①(疑問だが)なんらかの方法で原子炉を冷却でき、一定の温度を保てるようになる。
→②しかし、原子炉や配管などが壊れているため、そうした部分から放射能を含んだ水が漏れ続ける。
→③だからずっと水を入れ続けないといけない。
→④放射能に汚染された水が漏れ続け、海や土や地下水を汚染し続ける。

だから、水を入れ続けながら壊れた個所の補修作業をしないといけないのだが、そもそもそれができる方法があるのか。できても極めて長期化するのではないか。そして、その間中、放射能がダラダラ垂れ流される。

もっとも今やっているような水を次々と流し込む冷却作業で原子炉が安定するとしても最低でも1か月はかかるだろう。

(※飯田氏は爆発的事象が起きる可能性は低いと見ている。もっとも小出氏も可能性が捨てられないという立場で高い確率で起こりうるとは言っていない)

【参考資料】
◆小出氏関係
原子力安全研究グループ:http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/index.html

◆飯田氏関係
「最悪シナリオ」はどこまで最悪か~楽観はできないがチェルノブイリ級の破滅的事象はない見込み~
PDFファイル:http://www.isep.or.jp/images/press/script110320.pdf

◆小出氏講演動画「原子力の専門家が原発に反対するわけ」(2011年3月20日)

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以下、ビデオニュース・ドットコムから

今日(3/25)夜9時から生中継だそうです。

必見じゃないかと思います。

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こちらが本サイト↓です。
http://www.videonews.com/on-demand/511520/001784.php


マル激トーク・オン・ディマンド 第519回(2011年03月25日)
特別番組
【生放送】あえて最悪のシナリオとその対処法を考える
出演:飯田哲也氏(NPO環境エネルギー政策研究所所長)、小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)、青木理(ジャーナリスト)、宮台真司(社会学者、首都大学東京教授)、神保哲生(ビデオニュース・ドットコム代表)ほか調整中


http://www.ustream.tv/channel/2902209









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昨日から今日にかけても新たな事態になりました。

今日流れたニュースで重要だと思われるものを以下に整理します。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
原発安定「最低1カ月」

2011年3月25日8時55分

―略―
徐々に管理体制を取り戻しつつあるが、それでも1~3号機の原子炉は、冷却水の温度が100度を下回る冷温停止になるまで、早くても1カ月はかかりそうだ。複数の東電関係者らが朝日新聞の取材にそんな見方を示した。
―略―


http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103240503.html

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
インタビュー:原子力政策見直しをゼロベースで検討=官房長官


2011年 03月 25日 06:22 JST

[東京 24日 ロイター] 枝野幸男官房長官は24日、ロイターとのインタビューに応じ、東日本大震災を受けた東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)の福島第1原子力発電所の事故について「相当な緊張感を持って事態にあたらなければいけない局面が続いている」とし、なお予断を許さない状況が続いているとの認識を示した。

 その上で、原子炉や使用済み核燃料プールの安定的な冷却が可能になった段階で「初めて問題が終息に向かいつつあるといえる」と指摘。事故を受け、原発に対する国民の信頼が「大きく変化している」なかで、原子力政策について「ゼロベースで検討しなければならない」と見直しの可能性にも言及した。


http://jp.
reuters.com/article/jp_quake/idJPJAPAN-20240220110324?sp=true
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
レベル6以上と海外専門家 スリーマイル超す事故

 【ワシントン共同】福島第1原発事故で、経済産業省原子力安全・保安院は国際的な評価尺度で「レベル5」の事故とする暫定評価結果を発表した。だが、周辺への影響は同レベルの評価を受けた米スリーマイルアイランド原発事故を既に上回っており「最終的にレベル6以上になるのは確実」との見方が海外の専門家に広がっている。

 レベル5は、0から7までの8段階の尺度のうち上から3番目。「発電所外へのリスクを伴う事故」を意味する。

 スリーマイル事故では、半径80キロ圏内に住む人が受けた放射線量は平均10マイクロシーベルトとされ、一般人の年間被ばく限度、千マイクロシーベルトの100分の1。健康に与えた影響は小さかった。

 一方、福島では、周辺の水や食物などから国の基準を上回る放射性物質が検出されていることから、外部に漏れた量はスリーマイル事故を大きく上回るとみられる。事故後3~4日の間に放出されたセシウム137の量は、レベル7の評価を受けた旧ソ連チェルノブイリ原発事故後10日間の量の20~50%に相当するとの試算もある。

 このため、フランス原子力安全局のラコスト局長は「レベル6の事故であることは明らか」と強調。米シンクタンクの科学国際安全保障研究所(ISIS)はレベル7に達する可能性もあるとした。
 チェルノブイリ事故の人や環境への影響を調べたロシアの科学者アレクセイ・ヤブロコフ博士は「福島事故はチェルノブイリ以上に深刻な事故になる恐れがある」と指摘。その理由として、燃料がチェルノブイリよりも多いことや、毒性の強いプルトニウムを含んだ燃料を使った原子炉があることを挙げている。

2011/03/25 17:31 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032501000691.html
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
1日で年間被ばく線量超を計測 福島原発から北西30キロ
 文部科学省は25日、東京電力福島第1原発から約30キロ北西の地点で、約24時間の積算放射線量を調査し、一般人の年間被ばく線量限度1ミリシーベルト(=千マイクロシーベルト)を超える1・4ミリシーベルトを計測したと発表した。

 文科省は23~24日、原発から約25~30キロの福島県内6地点で測定。このうち同県南相馬市と飯館村の境界付近で1・4ミリシーベルトを計測し、ほか5カ所でも0・10~0・86ミリシーベルトを計測した。

 また同県内の池や土壌、雨水の放射性物質を調査、原発から約40キロ北西の池で19~22日に採取した水1キログラム当たりでヨウ素を1330~2450ベクレル、セシウムを172~940ベクレル検出した。

 国の摂取制限基準は水1キログラム当たりヨウ素300ベクレル、セシウム200ベクレル。周辺では土壌や雑草でも放射性物質が検出されており、文科省は「農産物や動植物への影響が懸念される」とした。

2011/03/25 13:35 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032501000475.html
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
被曝現場水たまり、通常の冷却水の1万倍濃度の放射能

2011年3月25日12時11分

東京電力は25日未明、福島第一原子力発電所(福島県大熊町、双葉町)の3号機タービン建屋内で、被曝(ひばく)した作業員3人がふれた水たまりを調べ、通常の原子炉内の冷却水より約1万倍強い放射能を検出したと発表した。原子炉か核燃料貯蔵プールにある燃料が壊れて漏れ出た放射性物質が原因と推定している。経済産業省原子力安全・保安院は、東電に作業員の放射線管理を見直すよう指示した。

 東電や保安院によると24日、3号機のタービン建屋地下1階で、深さ約15センチの水たまりにつかりながら作業をしていた3人の作業員が被曝した。東電が事故後、この水を調べたところ、1立方センチメートルあたり390万ベクレル(放射能の単位)が検出された。

 原子炉を通る冷却水は通常でも放射能をおびるが、強さは1立方センチメートルあたり数百ベクレルほどだという。水からは放射性物質コバルト60やヨウ素131のほか、セシウム137などが検出された。普段の原子炉内の水では、ほとんど検出されない元素だ。

 東電の担当者は「セシウムは破損した燃料棒から出てきたものと考えられる」という。第一原発1~3号機の原子炉やプールの燃料は11日の地震後、一部が破損したと推定されている。東電は水がどこから来たか調べる。

 屋外からの使用済み核燃料プールへの放水や海水の原子炉炉内への注入などで漏れ出た水などの可能性もある。

 東電によると、23日午後5時に同じ現場で作業した作業員の被曝量は0.5ミリシーベルトと低く、水も水たまり程度だった。そのため、作業員が放射線量の低い場所だと思い込み、線量計の警報が鳴っても誤作動と思って40~50分間作業を続けて被曝したという。

 保安規定に基づく内規では、現場の放射線量を測定して指示する放射線管理員が同行する。しかし今回は同行していなかった。東電福島事務所の担当者は、会見で「通常とは違う状況なので、管理員の被曝を避ける判断が入ったのかもしれない」と説明した。保安院はこうした経緯を問題視している。

 東電本店は25日、作業前の放射線量把握や警報が鳴ったり、ぬれたりしたときには退避することを徹底するよう現場に指示した。

 現在、海水や水道水、野菜などからセシウムが見つかっているが、放射能の強さは、今回見つかった水に比べればごく弱い。福島第一原発から水素爆発や蒸気放出などで漏れ、空中を漂っていたものが落下したと考えられ、今回見つかった水とは原因が違うとみられる。

 東電の担当者は、今回の水に含まれる高濃度の放射性物質が、ただちに屋外に出る恐れは少ないとしているが、復旧作業に影響しそうだ。

 今後、この水にウランやプルトニウムが含まれていないかどうかも調べるという。

http://www.asahi.com/national/update/0325/TKY201103250091.html

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被災地では調理用に使うガスなどの燃料も必要支援物資になっているようですが、現地にある廃材や木材で調理できるような支援もされているのでしょうか。

一部、外で焚き火などによって調理している風景をテレビが流したりしていましたが、小型のロケットストーブであれば、少ない材料(廃材、木っ端)で安全に早く調理できるようです。

ロケットストーブは少ない木材で暖をとったり、調理したりできる高効率のストーブです。

細かい話はこちらへ→https://sites.google.com/site/rocketstovejapan/

あ、やっぱり同じようなことを考えている人がいました。
作り方まで詳しく書かれています。
→「災害対策用ロケットストーブ」http://nature21.exblog.jp/14436514/


もし現地でロケットストーブが使えるなら、被災地以外の場所でワークショップ形式で小型ロケットストーブをたくさん作って持って行けば、燃料は自給できるでしょうからガスなどの燃料の支援を待つより有効なような気がします。

岩手など雪が残っている地域であれば、
雪をお湯にして湯たんぽに入れて暖をとれば、
灯油ストーブで部屋を暖めるよりもはるかに効率的に暖をとることができるはずです。

なのでイメージとしては被災地以外の地域(青森や山形、秋田などが近くていいような気がする)でこれをワークショップ形式で大量に作り、特に寒い地域を狙って湯たんぽとセットで支援するってことができる気がします。

自分でできればいいのですが、現在、身体の一部が不自由な状態で動けないもので。

日本語と英語の動画ですが、こんなに簡単に作れるという動画です。
1時間くらいあれば作れそうです↓。

日本語版
「ミニロケットストーブをつくろう」


英語版
「how to make a rocket stove :: part 01」


「how to make a rocket stove :: part 02」





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3/17にすでに発表されていたようですが、シャープが被災地でソーラー発電システムを導入する方向で動いているようです。
※情報源
シャープHP:http://www.sharp.co.jp/corporate/info/announce/110317-b.html

シャープの発表によれば今日から電源の復旧が見込めないいくつかの被災地で使えるよう動いているようです。

現地のことがわからないのでなんとも言えませんが、もう少しソーラー発電による被災地支援があってもいいような気がするのですが、現地ではどうなっているのでしょうか。

シャープに限らず国内の他メーカー(京セラ、サンヨー等)も同じような支援ができないのかな?

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原子力委員会とか原子力安全・保安院とか原子力安全委員会とか、いやぁ、いっぱい組織があるんですね。

昨日は事故発生後12日間にわたって会見を拒否してきた原子力安全委員会がようやく会見をしました。しかも夜に。

この委員会のホームページ(http://www.nsc.go.jp/annai/iin.htm)によれば、この委員会は「独立した中立的な立場で、国による安全規制についての基本的な考え方を決定し、行政機関ならびに事業者を指導する役割を担っています。このため、内閣総理大臣を通じた関係行政機関への勧告権を有するなど、通常の審議会にはない強い権限を持っています。」だそうです。

委員会のメンバーは「原子力利用における国の安全規制は科学的合理性に基づくべきであることから、専門的かつ大局的な見地から判断を下す役割を担う5人の原子力安全委員会委員が、国会の同意を得て総理大臣により任命されて」いるそうです。

メンバーは以下のとおり(http://www.nsc.go.jp/annai/iin.htm)。
班目 春樹 (専門:流体・熱工学)
久木田 豊 (専門:原子力熱工学)
久住 静代 (専門:放射線影響学)
山田 修 (専門:原子炉構造工学)
代谷 誠治 (専門:原子炉物理・原子炉工学)

そして、この委員会の使命は「原子力利用時の安全確保を確実なものとすることにあります。」としています。

おかしいですね。「安全確保を確実なものとすること」が使命なのに、ここの委員長はこんなこと言ってたみたいです。↓
-------------------------------
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110323k0000m040159000c.html

・・・・略・・・・
社民党の福島瑞穂党首が、班目氏が07年2月の中部電力浜岡原発運転差し止め訴訟で、複数の非常用発電機が起動しない可能性を問われ「そのような事態は想定しない。想定したら原発はつくれない」と発言したことを追及したのに対し、班目氏は「割り切らなければ(原発の)設計ができないことは事実。割り切り方が正しくなかったことも、十分反省している」と述べた。
・・・・略・・・・
-------------------------------


以下は昨晩(3/23)の会見に関する記事です。
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「対処能力超えた」原子力安全委員長、反省の弁

 福島第一原発の事故後、23日夜に初めて、報道陣の前に姿を見せた班目(まだらめ)春樹・原子力安全委員会委員長は「電源の喪失は深刻で予想を超える早さでトラブルが次々発生、技術陣の対処能力を超えた」と指摘。

 津波という想定外の自然災害に極めてもろかった原発技術の限界を認め、「震災時にも電源を容易に確保できるなどの耐震機能が必要だ」と、反省をこめて語った。

 事故直後、同委員長は、菅首相に呼び出され、官邸などで原子炉の構造や事故時の対処法などを解説したという。12日、ヘリコプターに同乗して菅首相を現地に案内した。視察中は、原子炉建屋内部で事故を処理できると見込んでいたものの、帰京直後に水素爆発が起こるなど、「トラブルが重なり、多くの対処が後手に回ってしまった」と説明した。

 炉心への海水注入は、津波による被害の判明直後に決断したが、圧力を抜く弁の開閉にも、電源が必要だったことなど、「予想外の障害が重なり、注入までに数時間を要してしまったことも悔やまれる」としている。

 事故や放射性物質の放出データなどを評価し、わかりやすく伝えるという委員長の役割について、会見を拒否してきた12日間を謝罪、「官邸や文部科学省へ伝えれば良いと考えていたが、今後はできるだけ市民にも事故の軽重判断、評価を伝えたい」と語った。
(2011年3月24日06時33分 読売新聞)

http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110323k0000m040159000c.html

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以下は記者会見の短縮版です。
どんな人が原子力の安全性を見極めてきたのかよくわかります。

ノーカット版はビデオニュース・ドットコムで見ることができます。
http://www.videonews.com/press-club/0804/001781.php










Video streaming by Ustream

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ようやく昨日(3/23)の夕方の枝野官房長官の記者会見で緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による試算が公表されたようですね。

この間、8億円だったかの税金を使ってシステムを作っていながらそれを使ったデータを公表してこなかったことについて批判されていました。これについては河野太郎議員が、“事故以来公表を求めてきたのに政府は出さなかった”というような記事を自身のブログに書いています(http://www.taro.org/2011/03/post-957.php)。

しかし、そもそも状況を推測し、対応をどうするかを考えるための材料になるはずのものなのに、今頃出してくると実際に起こっていることと勘違いしてしまいそうですね。

あくまでも試算なので現実にこうなっているというわけではありませんが、こういう可能性もある(=30km圏外であっても条件がそろえば100ミリシーベルトの被曝を受ける)ということで、特に福島県内の人たちは判断の際の材料にする必要があるでしょう。

原子力安全委員会のHPに発表文書があります。 文書はこれです。→http://www.nsc.go.jp/info/110323_top_siryo.pdf



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以下に今日流れた原発事故関連ニュースで注目すべきニュースを以下に転載します。


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中性子線検出、12~14日に13回

 東京電力は23日、東電福島第一原発の原子炉建屋の約1・5キロ・メートル西にある正門付近で、これまでに2回だけ計測されたとしていた中性子線が、12~14日に計13回検出されていた、と発表した。

 観測データの計算ミスで見落としていたという。

 中性子は検出限界に近い微弱な量だった。東電は、「中性子は、(核燃料の)ウランなど重金属から発生した可能性がある。現在は測定限界以下で、ただちにリスクはない。監視を強化したい」としている。
(2011年3月23日13時10分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110323-OYT1T00534.htm

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保安院検査官、原発から1週間離れていた

 東京電力福島第一原子力発電所の事故に絡み、経済産業省原子力安全・保安院の検査官が事故発生後に約1週間、同原発を離れていたことが分かった。

 西山英彦審議官は22日の記者会見で、一時撤退した理由について「安全性に問題があり、人間が暮らすには不便が多かった」と述べた。

 検査官は各地の原発に赴いて、原発の運営を監督している。保安院によると、今回の事故では検査官7人が同原発で業務に当たっていたが、15日に現地本部が福島県庁に移った際、ともに県庁へ移動。22日に、検査官2人が同原発内の施設に戻った。

 西山審議官は、「食料をどう運ぶかという問題もある。組織的な後方支援体制が取れなかった」と説明。「最前線で実態を見ずに東電側にアドバイスできるのか」と問われると、「そこは選択の問題。色んな困難を考えて当時は出たが、再配置した」と答えた。
(2011年3月23日01時34分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110323-OYT1T00078.htm

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「大津波やM9 想定却下」 福島原発 設計者ら証言

・・・・略・・・・
元技術者は事故や地震が原因でタービンが壊れて飛んで炉を直撃する可能性を想定し、安全性が保たれるかどうかを検証。M9の地震や航空機が墜落して原子炉を直撃する可能性まで想定するよう上司に進言した。

 だが上司は「千年に一度とか、そんなことを想定してどうなる」と一笑に付したという。

 元技術者は安全性を検証して報告したが、建設時にどう反映されたのか知らない。「起こる可能性の低い事故は想定からどんどん外された。計算の前提を変えれば結果はどうとでもなる」と、想定の甘さを懸念する。
・・・略・・・

2011年3月23日 07時14分 東京新聞

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011032390071412.html

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福島第1原発:2号機で放射線量が最高値…タービン建屋内

 経済産業省原子力安全・保安院は23日、東京電力福島第1原発2号機で18日午前10時半ごろ、1時間当たり約500ミリシーベルトの放射線量を計測したと発表した。同原発で観測された最高値で、厚生労働省が定めた作業にあたる人の被ばく線量の上限を大きく上回り、2号機復旧作業の一部は中断。2号機では15日に原子炉格納容器につながる圧力抑制プールで爆発があり、東電は関連を調べている。

 計測したのは2号機の原子炉建屋に隣接するタービン建屋地下1階。東電社員ら2人が点検で近づいたところ、約5分間で50~60ミリシーベルトを計測した。通常運転時でも1時間当たり1ミリシーベルト程度という。

 これまでの最高値は15日に3号機付近の屋外で1時間当たり約400ミリシーベルトだった。年間の累積被ばく線量の上限は、厚労省が100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げている。

 一方、東電は、同原発敷地正門で11日以降、中性子線が13回検出されていたと発表した。中性子線はウランやプルトニウムが核分裂する際に発生し、他の放射線に比べ透過力が強い。線量は毎時0.01~0.02マイクロシーベルトで人体に影響はないが、核燃料の一部が損傷している可能性が高まった。東電はこれまで検出回数を2回と発表していたが、計測器の数値の読み取りを誤ったのが理由と説明した。【足立旬子、日野行介、酒造唯】
毎日新聞 2011年3月23日 19時14分
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金町浄水場で放射性物質…乳児には飲ませないで

* ヘルプ

放射性ヨウ素が検出された金町浄水場(東京・葛飾区で、読売ヘリから)=貞末ヒトミ撮影

 東京都は23日、都内に水道水を供給する浄水場から、乳児が飲む規制値の2倍を超える放射性ヨウ素を検出したと発表した。

 都は、乳児が水道水を飲むことを控えるよう呼びかけている。

 呼びかけの対象地域は東京23区、武蔵野市、町田市、多摩市、稲城市、三鷹市。

 検出されたのは、葛飾区の金町浄水場で、22日午前9時に採水したところ、210ベクレルを検出した。食品衛生法に基づく乳児の飲用に関する暫定的な規制値は100ベクレルとなっている。

 都では、この水道水を乳児の粉ミルクなどに使うことを控えるよう呼びかけている。ただ、指標は乳児が長期にわたり飲み続けた場合を想定しており、他の飲用水が確保できない場合は飲んでも構わないとしている。
(2011年3月23日14時57分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110323-OYT1T00598.htm






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