原子力委員会とか原子力安全・保安院とか原子力安全委員会とか、いやぁ、いっぱい組織があるんですね。
昨日は事故発生後12日間にわたって会見を拒否してきた原子力安全委員会がようやく会見をしました。しかも夜に。
この委員会のホームページ(
http://www.nsc.go.jp/annai/iin.htm)によれば、この委員会は「
独立した中立的な立場で、国による安全規制についての基本的な考え方を決定し、行政機関ならびに事業者を指導する役割を担っています。このため、内閣総理大臣を通じた関係行政機関への勧告権を有するなど、通常の審議会にはない強い権限を持っています。」だそうです。
委員会のメンバーは「原子力利用における国の安全規制は科学的合理性に基づくべきであることから、専門的かつ大局的な見地から判断を下す役割を担う5人の原子力安全委員会委員が、国会の同意を得て総理大臣により任命されて」いるそうです。
メンバーは以下のとおり(
http://www.nsc.go.jp/annai/iin.htm)。
班目 春樹 (専門:流体・熱工学)
久木田 豊 (専門:原子力熱工学)
久住 静代 (専門:放射線影響学)
山田 修 (専門:原子炉構造工学)
代谷 誠治 (専門:原子炉物理・原子炉工学)
そして、この委員会の使命は「原子力利用時の安全確保を確実なものとすることにあります。」としています。
おかしいですね。「安全確保を確実なものとすること」が使命なのに、ここの委員長はこんなこと言ってたみたいです。↓
-------------------------------
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110323k0000m040159000c.html・・・・略・・・・
社民党の福島瑞穂党首が、班目氏が07年2月の中部電力浜岡原発運転差し止め訴訟で、複数の非常用発電機が起動しない可能性を問われ「そのような事態は想定しない。想定したら原発はつくれない」と発言したことを追及したのに対し、班目氏は「割り切らなければ(原発の)設計ができないことは事実。割り切り方が正しくなかったことも、十分反省している」と述べた。
・・・・略・・・・
-------------------------------
以下は昨晩(3/23)の会見に関する記事です。
-------------------------------------
「対処能力超えた」原子力安全委員長、反省の弁
福島第一原発の事故後、23日夜に初めて、報道陣の前に姿を見せた班目(まだらめ)春樹・原子力安全委員会委員長は「電源の喪失は深刻で予想を超える早さでトラブルが次々発生、技術陣の対処能力を超えた」と指摘。
津波という想定外の自然災害に極めてもろかった原発技術の限界を認め、「震災時にも電源を容易に確保できるなどの耐震機能が必要だ」と、反省をこめて語った。
事故直後、同委員長は、菅首相に呼び出され、官邸などで原子炉の構造や事故時の対処法などを解説したという。12日、ヘリコプターに同乗して菅首相を現地に案内した。視察中は、原子炉建屋内部で事故を処理できると見込んでいたものの、帰京直後に水素爆発が起こるなど、「トラブルが重なり、多くの対処が後手に回ってしまった」と説明した。
炉心への海水注入は、津波による被害の判明直後に決断したが、圧力を抜く弁の開閉にも、電源が必要だったことなど、「予想外の障害が重なり、注入までに数時間を要してしまったことも悔やまれる」としている。
事故や放射性物質の放出データなどを評価し、わかりやすく伝えるという委員長の役割について、会見を拒否してきた12日間を謝罪、「官邸や文部科学省へ伝えれば良いと考えていたが、今後はできるだけ市民にも事故の軽重判断、評価を伝えたい」と語った。
(2011年3月24日06時33分 読売新聞)
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110323k0000m040159000c.html------------------------------------------
以下は記者会見の短縮版です。
どんな人が原子力の安全性を見極めてきたのかよくわかります。
ノーカット版はビデオニュース・ドットコムで見ることができます。
http://www.videonews.com/press-club/0804/001781.phpVideo streaming by Ustream[0回]
PR