福島の国道6号、15日に全規制解除
政府は12日、福島第1原発事故後、通行規制を続けていた福島県富岡町-双葉町間の国道6号(14.1キロ)の規制を15日午前0時に解除すると発表した。帰還困難区域内にある同区間の規制解除により全線で通行が可能になる。
解除後は一般の通行が自由になるが、沿線にバリケードを置き、脇道に侵入できないようにする。通行できるのは自動車のみで、バイクや自転車、歩行者は通れない。6号に接続する富岡町内の県道小野富岡線(1.7キロ)も同時に規制を解く。
国は昨秋から解除区間の除染を実施。低減率は最大で30%程度にとどまり、除染後も大熊町内で毎時17.3マイクロシーベルトの地点が確認されるなど、空間線量が高い場所が残る。原子力災害現地対策本部は「通行時の被ばく量は低く問題はないが、不要不急の通行は避けてほしい」と話している。
規制区間は現在、復旧工事の事業者や、原発事故の避難区域を抱える南相馬市など12市町村の住民ら以外は原則通行を認めていない。浜通りの北部と南部をつなぐルートだけに、沿線自治体は「住民の利便性や経済活動に支障を来す」と早期解除を求めていた。
南相馬市の桜井勝延市長は「ようやく当たり前の状況になる。工事車両も時間制限が緩和され、復興事業にプラスだ。交流人口の増加にも期待している」と歓迎した。
通行規制が解かれる富岡、大熊、双葉3町はいずれも原発事故による住民避難が続いており、通行が自由になることで、空き巣など犯罪の増加を懸念する声も出ている。
双葉町の伊沢史朗町長は「防犯には不安がある。県警と協力し、監視体制の強化を図りたい」と話している。
2014年09月13日土曜日
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201409/20140913_61021.html〓
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