以下、4/3に流れた原発事故関連ニュースを転載。
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放射性物質流出防止には数カ月 政権見通し(1/2ページ)2011年4月3日22時2分
菅政権は3日、東京電力福島第一原子力発電所の事故対応をめぐり、放射性物質が漏れ出るのを食い止めるには数カ月かかるとの見通しを示した。1~3号機の原子炉に対する冷却作業は一進一退を繰り返している。政権はこれまで収束の見通しを示してこなかったが、国民の関心に答えるべき時期に来ていると判断した。
日米連携の日本側統括役となり、政権中枢の原発対応を担っている細野豪志首相補佐官は同日、記者団に「いつまでも放射能を原発から出し続けることは許されない。その状況はできるだけ早く解消しなければならず、そのメドは少なくとも数カ月」と語った。
また、枝野幸男官房長官は同日の記者会見で「(原子炉を)冷却すると同時に(放射能が)飛散しないようにすることの一般的なやり方について、月単位の時間はかかる」と指摘した。一方で「普通に考えられるやり方で進んでいけばそういうことかなと理解しているが、もっと短縮できるやり方はないか、模索もしている」と述べた。
原発をめぐっては、菅直人首相も1日の会見で「長期戦を覚悟」と語った。収束のメドを示したのは、場当たり的な対応を繰り返すのではなく、腰を据えた取り組みをするしかない、との考えを示したともいえる。
福島第一原発では現在、原子炉内の燃料を冷やすために炉内に消火用の配管などを使って大量の水を注入している。その水は高濃度の放射能汚染水となって、何らかの経路で建屋内や海に流れ出ていると見られている。
東電が一刻も早く進めたいのが、通常使っている原子炉の冷却システムを復旧させることだ。これが復旧すれば、炉内に十分な水を循環させることができ、炉内の水を100度未満にして安全な状態になる「冷温停止」状態にできる。これで原子炉や使用済み燃料プールの水を循環させて燃料を冷やす仕組みを「完全」につくったことになる。
http://www.asahi.com/politics/update/0403/TKY201104030116.html-----------------------
原発増設含む計画提出 東電「震災で見直す時間なく」2011年4月2日23時16分
東京電力が、福島第一原発の事故が起きた後の3月末に国へ提出した電力の「供給計画」に、第一原発に7、8号機を増設する計画を盛り込んだままにし、福島県が反発している。東電福島事務所は「地震の影響で作り直す時間がなかった」と釈明している。
電気事業者は電気事業法に基づき、毎年度末、経済産業省資源エネルギー庁に対して10年間の電力需要を見込んだ供給計画を届け出ることになっている。7、8号機の増設は1995年度に提出した計画で初めて明示。それ以来、計画に盛り込み続けてきた。
同原発には現在1~6号機があり、1~4号機で事故が起きた。福島事務所は、計画が完成したのは震災前で、震災後は見直しをする余裕がなく、そのまま提出したとしている。
福島県側は計画の内容を事前に把握し、「増設は認められない」と東電側に指摘したとしている。県企画調整部の野崎洋一部長は「実際に提出されたのであれば、県民感情として許せない」と話している。(井上亮)
http://www.asahi.com/national/update/0402/TKY201104020431.html-----------------------
屋内退避区域修正へ 福島第1原発、官房長官ら発言 2011/4/3 20:13
枝野幸男官房長官は3日の記者会見で、福島第1原子力発電所から半径30キロ圏内に出している避難や屋内退避の指示を放射線の観測結果を踏まえて修正する考えを示した。事故処理の長期化が避けられなくなったためだ。一方、細野豪志首相補佐官は同日、原発周辺の大気や海への放射性物質の流出を止める時期は「数カ月後が一つの目標」と表明した。
原発事故について政府当局者が収束の見通しを明らかにしたのは初めて。細野氏は記者団に「まだ危機的な状況は脱していないが、若干の落ち着きは取り戻している」との認識を示した。米国との調整を担う細野氏は東京電力との折衝にも当たっており、細野氏の発言は米側などとの擦り合わせを経たものとみられる。
政府は原発から同心円状に一律に区域を設定。半径20キロの圏外避難、20~30キロ圏内の屋内退避を指示している。屋内退避区域では物資が届かず生活難の住民も出ている。政府は「安全性から状況に変化はない」と変更せず、物資支援と自主避難の奨励にとどめている。
枝野長官は屋内退避指示について「原発事故の影響の長期化は避けられない。指示の仕方は何らかの形で変えなければならない」と指摘。「地域設定のあり方について精緻な対応ができるよう準備を進めている」と述べ、半径30キロ圏内の避難・屋内退避指示全体の見直しに言及した。地形の起伏などに考慮して再設定するとみられる。
細野氏は同日のフジテレビ番組で「使用済み核燃料が1万本以上あり、処理するには相当の時間がかかる」と説明。
放射性物質の流出を止めた後に「原子炉を冷却する仕組みを完全につくって安定させる目標がある」と、2段階で対応する方針を示した。
番組後、記者団に放出阻止の目標について(1)大気中(2)水中(3)土壌――のそれぞれに設ける考えを述べた。そのうえで「放射性物質を出し続けることは許されない。水もそうだ。その状況をできるだけ早く解消しないといけない。そのメドが少なくとも数カ月だ」と話した。
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819481E2E1E2E3E58DE2E1E2E6E0E2E3E39F9FEAE2E2E2-----------------------
福島第1原発:被ばく線量、基準値以下 福島・川俣、飯舘 枝野幸男官房長官は3日の記者会見で、東京電力福島第1原発から30キロ圏外の福島県川俣町と飯舘村で15歳以下の子ども946人の甲状腺被ばく線量を調べた結果、国の原子力安全委員会が定めた基準値(毎時0.2マイクロシーベルト)を一人も超えなかったと発表した。最大で0.07マイクロシーベルトだった。調査は政府による放射性物質拡散シミュレーションで両町村について比較的高い数値が出たため、3月28~30日に実施した。
同様の調査は3月24日にも川俣町で66人、26、27日にはいわき市で137人を対象に行い、基準値を超えた子どもはいなかった。【影山哲也】
毎日新聞 2011年4月3日 20時00分
http://mainichi.jp/select/science/news/20110404k0000m040058000c.html----------------------
福島第1原発:米GE会長、東電幹部と会談 事故収束協議 東京電力の福島第1原発事故で、1号機を建設した米ゼネラル・エレクトリック(GE)のイメルト会長兼CEO(最高経営責任者)が訪日し3日、東京電力で勝俣恒久会長らと会談した。東電によると、イメルト氏は、原発事故の収束や火力発電所増設で協力する意向を伝えた。
東電側は勝俣会長と武藤栄副社長(原子力・立地本部長)らが対応。1~4号機の放射性物質封じ込めや冷却機能回復の工程のほか、夏場の電力需要ピーク時に向けて東電が計画する火力発電の能力増への支援について協議した模様だ。4日には海江田万里経済産業相らと会談する。
福島第1原発はGEが開発した「沸騰水型」と呼ばれるタイプの原発で、GEは2号機も東芝と共同で受注した。GEは米ウェスチングハウス(WH)と並ぶ世界有数の原子炉メーカーだったが、米国の原子力開発停滞に伴って事業を縮小。07年に日立と原子力部門を統合した。【山本明彦】
毎日新聞 2011年4月3日 19時42分
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110404k0000m040050000c.html-------------------
福島・川俣町の上空で10倍の放射線量 文科省2011.4.3 18:07
文部科学省は3日、福島第1原発から30キロ以上離れた上空をヘリコプターで調査、福島県川俣町で通常の約10倍の放射線量を計測したと発表した。同省は「より上層へ放射性物資が拡散している」と注意した。
文科省は2日、福島県の9カ所と栃木県那須塩原市、茨城県北茨城市の高度約160~650メートルで測定し、川俣町上空で毎時約0.30マイクロシーベルト、福島県いわき市で0.15マイクロシーベルト、福島市で0.14マイクロシーベルト、同県白河市近辺で0.13マイクロシーベルトを計測した。同県上空は通常、毎時0.01~0.03マイクロシーベルトとされる。
また文科省が同県内の土壌や雑草を1日に採取した調査で、原発から約35キロ北西の川俣町の雑草でセシウムを1キログラム当たり96万8千ベクレル、ヨウ素を50万3千ベクレル検出。約40キロ北西の飯館村の雑草で1キログラム当たりセシウムを72万5千ベクレル、ヨウ素を21万9千ベクレル検出し、地上でも依然、高い数値の放射性物質が計測された。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110403/fks11040318330009-n1.htm[0回]
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