http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012010302000014.html班目委員長らに寄付金 就任前 原子力業界が数百万円
2012年1月3日 朝刊
原発の設置許可申請などについて、安全審査のダブルチェックとして二次審査を担当する原子力安全委員会の五人の委員のうち、班目(まだらめ)春樹委員長と代谷(しろや)誠治委員が、就任前の三~四年間に、原子力関連企業や業界団体から三百十万~四百万円の寄付を受けていたことが二日、分かった。
安全委の下部組織の専門審査会で、非常勤で審査を担当する複数の委員も、審査対象企業などから寄付を受けていた。いずれも審査の中立性への影響はないとしている。
班目氏は二〇一〇年四月に東京大教授から安全委の委員長になった。同氏によると、〇九年までの四年間に三菱重工業から計四百万円の寄付を受けた。代谷氏によると、同氏は京都大教授だった〇九年までの三年間に、電力会社などでつくる「日本原子力産業協会」の支部から計三百十万円を受け取った。
いずれも研究奨励を目的に寄付する「奨学寄付金」。研究費や海外出張の旅費などに使ったという。
一方、核燃料製造の安全性などを審議する専門審査会の複数の委員も、取材に対し、同じ支部や審査対象の燃料加工会社から、年五十万~百万円近くを数年間受け取っていたと説明。審査会には数十人の委員がおり、寄付を受け取った場合は、その企業の申請に関する審査には加わらない仕組みという。
班目氏は「審査に影響ないと考えている。議事録なども全て公開し、納得できるかは国民の判断に委ねたい」と話した。
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