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<熊本地震>避難所、女性対応遅れ 「まず食料」認識強く
@S[アットエス] by 静岡新聞 4月24日 14時58分配信

 小学校を利用した避難所を訪れると、更衣、おむつ交換、授乳のためのスペースは各階に一つ。地震発生から1週間余りが過ぎた23日、震度7を観測した熊本県益城町に入った。女性や子育て家庭に配慮した避難所の必要性が言われる中、校舎内の一角にようやく女性スペースを見つけることができた。 

 教室と教室の間にある物品置き場を利用した女性スペースは机や椅子などが雑然と置かれ、10人入ればいっぱいに。“扉”は「○年○組」のプレートの間に渡したひもにカーテン状の布が2枚。のれんのような状態で、廊下を人が通るたびに揺れ、小さな隙間が空いた。

 寝泊まりする教室は廊下から丸見え。着替えもできない。高齢の女性が着替えを手に、「使用中」と書かれた紙を張ったハンガーを掛けてスペースを利用していた。

 別の避難所では男女共用の仮設トイレが屋外にずらりと並ぶ。屋根がなく、上から掛けられたブルーシートのため昼間でも暗い。

 近づくと、やはり臭う。付近のテーブルには、手の消毒剤や消臭剤、手提げの電灯が4個。日が落ちると、工事用のあんどんがともされた。午後7時ごろ、高齢の女性が電灯を手に足元を確かめながら利用していた。

 2013年に内閣府が出した「男女共同参画の防災・復興の取組指針」の解説・事例集では「安全で行きやすい場所の男女別トイレ(鍵を設置)」が挙げられている。熊本市男女共同参画センターの藤井宥貴子館長は、女性への対応が遅れている要因として「『まず食べ物』という認識が強い」とした上で、「女性が声を上げる状態にない」と被災現場での女性リーダーの不在を挙げる。

 同市内の競技場を利用した避難所では、男女別の更衣室がありながら、開放されていなかった。

 同センターにもハンドクリームなど女性向け物資が運び込まれ、時間の経過と共に少しずつ女性対応は進むが、藤井館長は「まだまだ時間がかかりそう」と見通した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160424-00010000-at_s-soci
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