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震災後転居7万4300世帯 宮城が全国最多

 宮城県がまとめた2013年の県内の住宅・土地統計調査によると、昨年10月1日時点で、東日本大震災を理由に転居した世帯は、全国最多の7万4300世帯に上るとみられることが分かった。空き家率は全国最低の9.4%で、被災者の転入増などに伴い住宅需要が急激に高まった実態を浮き彫りにした。
 総務省が全国350万戸(宮城5万2000戸)を抽出調査し、推計値を公表したのを受け、県が宮城分を分析した。
 震災が原因で転居したとみられる世帯は県内で7万4300。全国(33万世帯)の23%を占めた。宮城に次いで多かったのは福島の7万1000。東京(3万5000)、岩手(2万5000)の順となっている。
 地震、津波の被害や福島第1原発事故の避難指示など、物理的に「住宅に住めなくなった」という理由での転居世帯は、宮城で5万2500、福島で4万、岩手で2万とされ、被災3県が全体の8割を占めた。
 「被災地での生活に不安」などを理由とする転居世帯は宮城で2万1000あり、福島、東京(ともに3万)に次いで多かった。
 県内では、転居世帯の6割強に当たる約4万6000が同一市町村内での移動。約2割が県内の他市町村から、約1割が県外から、それぞれ転入した。
 空き家数は9万7000戸で、空き家率は4.3ポイント減の9.4%。前回調査(08年)から約4万戸減少し、過去最高の13.5%だった全国平均を4.1ポイント下回った。
 住宅総数は103万4800(2.1%増)、総世帯数は93万6900(7.5%増)。世帯数の伸びが住宅数の伸びを上回り、全国とは逆の傾向を示した。
 総務省統計局は「家を失った被災者や復興事業関係者の動きが、転居者増と総世帯数の伸びにつながっている」と指摘。宮城県統計課は「みなし仮設住宅となったアパートなどへの入居者が大幅に増え、空き家が解消した」とみている。
 住宅・土地統計調査は5年ごとに行い、震災後は初めて。昨年10月1日現在、県内に暮らす世帯を対象に、移動の状況を調べた。


2014年08月23日土曜日
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201408/20140823_13005.html


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