津波被災の9学校 ストレス症状顕著 仙台市教委調査
仙台市教委は東日本大震災の影響を探るため、市立小中学校と特別支援学校の全児童・生徒約7万8000万人を対象に行ったストレス調査の結果をまとめた。津波の被害が甚大だった沿岸部の9校の児童・生徒が、意欲低下や睡眠障害など全ての項目で、他校と比べて高い数値を示した。
調査は昨年10月、アンケート形式で実施。(1)睡眠障害(2)意欲低下(3)体調不良-など6項目について「非常にある」「かなりある」「少しある」「ない」から選んでもらった。「非常にある」「かなりある」と答えた割合を、津波被災校9校(児童、生徒3377人)と他校180校(7万4478人)で比較した。
津波被災校の小学生は意欲低下が19.5%に上り、他校より8.2ポイント高かった。体調不良は17.6%で5.3ポイント、睡眠障害は18.3%で2.7ポイントそれぞれ上回った。
中学生は体調不良、意欲低下、集中力低下が3.6~3.9ポイント高かった。睡眠障害、食欲不振、遅刻・欠席は0.1~0.8ポイント差にとどまった。
「困っていること、心配なこと」を尋ねた質問(複数回答可)では、「住んでいる家のこと」「将来について」が小学生、中学生ともに3.2~5.6ポイント高かった。
市教育相談課は「阪神大震災では、震災の数年後にストレス症状が出る子どもも多いという報告がある。臨床心理士らによる心のケアを継続したい」としている。
2013年04月02日火曜日
http://www.kahoku.co.jp/news/2013/04/20130402t13026.htm[0回]
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